日の入りの過ごし方
昔、「夕方から夜になる時間が苦手。」と言っていた友人がいた。
変な話だなあ、と思って聞いていたが、、
最近、わたしもその意味がよく分かるようになった。
「あなたの一日はもう終わりですよ~」といわれているような気がして、寂しい感じでいやなのだ。
早朝の「さあ!今日も一日元気に頑張りましょう!」という健康的な時間もきらいだが、
それに匹敵する感じがする。
北海道は日の入りが恐ろしいほど早い。
私は暗くなりかけたな、、と思ったら、少しの光を惜しむ気持ちもなく、潔く、さっさとカーテンを閉める。
夜を作り出してしまえば、なんともない。
これは結構、象徴的で、
実は、人一倍、寂しがり屋というのが根底にあるような気がする。
だから、防御策で、早い段階からカーテンを閉める。自分で。
数年前に息子たちが、福岡を離れて札幌に行くことになった時も、
半年くらい前から、「それにすぐに慣れてしまう自分」を事前に作ろうとしていた。
それが、まさに「潔くカーテンを閉める自分」である。
子離れという大きな変化が来る前に、あれやこれやと、充実することをやっておけば、離れる時が来ても、大丈夫な自分になっているだろう、という計画を持っていた。
が、、、。
どれだけ準備しようとも、、やはり、いなくなってみると、寂しいものは寂しい。
「慣れてしまう自分」なんていうのは、何年も何年もかかるものだと、後からわかった。
数年かけて、徐々に、徐々に、子供がいない毎日になれて、
静かな自分の時間に、喜びを感じるまでになっていたのだが、
神の計らいであろうか、札幌で、一緒にまた暮らす時間が与えられた。
今は、なんだか大変な毎日で、ただただ、日々を過ごすのが精いっぱいな感じがしているが、この札幌の生活を終えるころには、また、私は習性で、自分でカーテンを閉めるようなことをし始めるのかもしれない。
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